こんにちは、きつね(@gijutsujin)です。
今回は、話題のTWS EarFun Air Pro 3をレビューします。
EarFunテクノロジー株式会社様、ありがとうございます!
本機は¥8,990と1万円を切る価格ながら、ノイズキャンセリング機能やaptX Adaptive対応し、次世代Bluetoothオーディオ LEオーディオにも対応予定するという、とてつもないコスパ最強TWSなのだ。
そんなコスパ最高TWSのEarFun Air Pro3を実際に使用して、その使用感や肝心な音質を詳しくチェックしたので、ご購入の参考にして頂きたい。
それでは、始めます!
- aptX AdaptiveはAACよりも絶対的にいい音がする
- ノイズキャンセリング搭載
- マルチポイント接続対応
- LEオーディオ対応予定
- イコライザー調整は必須
製品特長
EarFun Air Pro 3の特長はこちら
- ハイレゾ相当の高音質コーデックaptX Adaptiveに対応
- クアルコム社(Qualcomm)の最先端チップ「QCC3071」を採用
- 業界最新のBluetooth5.3をサポート、次世代BluetoothオーディオのLE Audioに対応予定
- 11mmの大型ダイナミックドライバーを採用、迫力のある低音から滑らかな中高音まで艶のあるサウンドを
- 業界トップクラスのANC‐43dBノイズを低減、圧倒的な没入感を生み出すアクティブノイズキャンセリング機能
- 左右各3基の高性能マイクが内蔵され、騒がしい環境でも相手にクリアな音声で通話機能
- マルチポイント機能搭載
- 専用アプリ「EarFun Audio」によって、豊富な機能をカスタマイズ
- 最大45時間の再生が可能
- ワイヤレス充電・急速充電に対応
ハイレゾ相当の高音質コーデック aptX Adaptiveに対応
本機の1番の特長はaptX Adaptiveに対応している所だろう。
aptX Adaptive は、Qualcomm社が開発したaptX の最新ラインナップである。主な機能は以下の通りだ。
- 環境に合わせてパフォーマンスを調整
- ゲームや動画視聴をサポートするための低遅延モード
- 動画、音楽、ゲームなど使用しているデバイスで再生されているものに合わせて調整し接続の問題を解消
- ユーザーは操作や調整は必要なく、堅牢で一貫したプレミアムな体験を実現します。
aptX Adaptiveは他のaptX コーデックとの互換性もあり、例えば aptX Adaptive対応モバイル端末とaptX HD対応のヘッドホンを組み合わせた場合は、aptX HDコーデックが選択される仕組みだ。
aptX Adaptiveの遅延量は50ms~80ms。ちなみに、aptX Low Latenby(以下、aptX LLとする)は<40ms。
こう見ると、aptX Adaptiveの遅延量は多いと感じるが、低遅延モードの原理はaptX LLと基本は同じという。
ちなみに、他のオーディオコーデックの場合、おおむね250ms程度なので、低遅延性能については特筆すべき点だろう。
音質面については、96kHz/24bit音源を使い有線オーディオとaptX Adaptive搭載オーディオの音を聴き比べをし、多数の試験者にて差が分からないレベルになるまでアルゴリズムチューニングをされているという。
以下に各aptXコーデックシリーズとの比較表を提示する。
参照ページはこちら
業界最新のBluetooth5.3をサポート、次世代BluetoothオーディオのLE Audioに対応予定
EarFun Air Pro 3 はQualcomm社の最先端チップ「QCC3071」を採用。業界最新のBluetooth5.3をサポート。これによって、マルチポイントでの接続安定性が向上。
また、次世代のBluetoothオーディオのLE Audioに対応する予定だ。
11mmの大型ダイナミックドライバーを採用し、迫力のある低音から広い音場、歌声の細かなニュアンスや楽器の音の余韻まで感じられ、上質なオト追及をする為すべてが進化したとのことだ。
LEオーディオはBluetooth 5.2からサポートする機能で、ブロードキャストオーディオ ( Auracast ) が利用可能になったり、LE3コーデックによる高品質かつ低消費電力動作の実現が見込まれている。
圧倒的な没入感を生み出すアクティブノイズキャンセリング機能
業界トップクラスの-43dBノイズを低減。また、外音取り込み機能も装備。
動作モードは3種類
一瞬に自分だけの世界に浸る没入感
のいきゃんが効きすぎて頭が痛く、ちょっとしたノイキャン効果を利用
イヤホンをつけたまま、周囲の音が聞え、危険を察知しやすい
急速充電・ワイヤレス充電対応
イヤホン単体での再生時間
ANCをオンにした状態で、1回の充電で最大7時間。
ANCをオフにした状態で、1回の充電で最大9時間。
充電ケース込みで最大45時間再生可能だ。
ANCオン時に7時間再生できるのは地味に嬉しいポイント!
これなら、日帰り出張程度の移動時にバッテリー切れを起こさなくて済みます!
充電時間
10分の充電時間で2時間使用が可能。
充電時間はそれぞれ、1時間(イヤホン)、2時間(充電ケース)、3.5時間(ワイヤレス充電)。
専用アプリ「EarFun Audio」でカスタマイズ
専用アプリ「EarFun Audio」によって、イコライザー調整、キーのカスタマイズ、ノイズキャンセリングの動作モード切替などがこのアプリから調整する事が可能になっている。
仕様
防水規格 | IPX5 |
対応コーデック | aptX Adaptive、LC3(今後のアップデートで対応予定)、SBC、AAC |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.3 |
バッテリー容量 | 54mAh(イヤホン)、520mAh(充電ケース) |
充電時間 | 1時間(イヤホン) 2時間(充電ケース) 3.5時間(ワイヤレス充電) |
再生時間 | ANCオフ – 最大9時間、充電ケース使用時は最大45時間 (音量、音声内容によって異なります。) ANCオン – 最大7時間、充電ケース使用時は最大37時間 (音量、音声内容によって異なります。) |
入力 | DC 5V/1A |
重量 | 5.2g(イヤホン単体) 52g(ケース込み) |
サイズ | 60mm x 50mm x 31mm |
最大動作範囲 | 15m(障害物なし) |
取扱説明書 | 取扱説明書 |
開封
外箱
外箱はコンパクトでいて、裏面には特長や同梱物の説明書きがある。
サイドにはEarFun Audioの案内とここにも機能説明がある。
開封
箱を開けるとこの様な感じ。
フタを開けると説明書などが入った袋があり、その下に本体とアクセサリーボックスがある。
同梱物
同梱物
同梱物はこちら
- EarFun Air Pro3 本体
- 充電ケース
- イヤーピース( XS, S, M(本体装着済), L )
- 充電用USB-C ケーブル
- 説明書
- クリーニング棒
本機の同梱物にクリーニング棒が付属しているのは面白い。
本体の充電端子やフィルターの掃除をするのに役に立ちそうだ。
商品チェック
外観
充電ケース
充電ケースのフタはスライドタイプではなく上に持ち上げるタイプ。
筆者の手は一般の成人男性に比べると小さい方なのだが、持った感じはそれほど大きくないので、フタの開け閉めも特に違和感なく操作できる。
ケース前面にはバッテリーインジケータのLEDがあり、後面には充電用のUSB-Cポートがある。
イヤホン
イヤホン本体はスティックタイプになっている。
スティック部はシルバーの加飾が施されEaFunのロゴがある。
サウンドホールは一般的な丸形。
スティック部裏側に充電用の端子が2つある。ここが汚れると充電不良が発生するので、充電がきちんとされない時は付属のクリーニング棒で掃除しよう。
コントロール用のタッチボタンはスティック部の上部にある丸い部分だ。タッチスイッチの感度は良好でフェザータッチで反応するので、操作時にイヤホンがずれる事はない。
ワイヤレス充電
本機の充電ケースはワイヤレス充電に対応している。Qi充電に対応した充電パッドに置くだけで充電が開始する。
今回使用したのは、Aukey社製 LC-A1 だ。この充電器はもともとiPhone用として使用しているが、Qi充電対応なので本機の充電ケースにも使う事が出来るぞ!
LC-A1の後継機種
装着感
装着はしやすいが、歩行時の振動ノイズが気になる
本機はスティックタイプなので耳への装着はとてもしやすい。
また、耳へ装着する際はねじるように装着するように指示があるが、その際もタッチスイッチを誤って押すことが無い。
ただ、装着しながら歩行をするとイヤピースが揺れるせいなのか、歩行時の振動でグワングワンとイヤホンが揺れる音がする。イヤピースのサイズはピッタリのサイズを使用しているのだが、改善されないのでイヤピース自体を他社製に変更する事で、この現象が収まる可能性はある。購入後、同様の症状が出る場合は、他社製イヤピースの購入を検討していただきたい。
音質チェック
普段の筆者が使用しているヘッドホン及びTWSは以下になる。
・ヘッドホン:オーディオテクニカ モニターヘッドホン「ATH-M50xBT2」
・TWS:JBL「LIVE FREE2 TWS」
これらのヘッドホン・TWSで音楽や動画音声を聞いている筆者なので、これらの音質を基準として音質の評価をしたい。
比較音源
比較音源としてYouTube Musicから結束バンド アルバム「結束バンド」の楽曲を使用して音質比較をした。
比較音源
開封直後
開封直後イコライザー調整も何もせずに聞いた感想は、「低音が強調され音場のが詰まった感じの音」だった。
非常に低音が強く前に出てきていて、狭い箱の中で音を聞いている感覚だった。
また、中音域も強めに出ている。
高音域については、非常に乏しく音の広がりを感じないのもこのあたりの音域が出ていないせいもあると思われる。
開封直後に使用した後、ATH-M50xBT2 や LIVE FREE 2で聞き比べをすると物凄く低音がカットされるので物足りなさを感じるほどだった。しかしながら、両者は音域全体のバランスが良いヘッドホン・TWSなので、筆者自身の好みは変わらずこれらの音の方だ。
EarFunのTWSは筆者の過去の経験だと、以前「EarFun Free 2」を購入しその直後に聞いた音質は非常に高音が耳に刺さる感じの音質だったのだが、使用時間が経つにつれエージングの効果も出てきたのか、音質が安定してきたという経験もある。
その為、本機においても使用時間の経過とともに音質が安定してくることを望む。
イコライザー調整は必須
本機はイコライザー調整をする事を強く推奨する。
特にノイズキャンセリングを使用時はお世辞にもいい音とは言えない。そこでアプリのイコライザーを使う事で音質改善をする事が出来る。
オススメ EQ設定はこちら!
ノイズキャンセリングをONにしている時は、特に低音が強調されすぎるので、63Hzと180Hzを大胆にカットする。
また、高音域の出力が弱いので、1KHz~15KHzを段階的に上げた。
こうする事によって、音質がガラリとかわりバランスの取れたフラットな感じになる。
もし、高音域が刺さる感じがするのであれば 15kHzを少し下げると良いだろう。
aptX Adaptiveはいいね!
本機はaptX Adaptiveに対応しているとの事で、実際に筆者が所有している Sony Xperia 5を使って音質を確認した。
筆者が所有しているXperia5は、発売が2019年の機種ながら、OSがAndroid 11になった事でaptX Adaptiveに対応するようになったのだ。これには地味に嬉しかった。試聴環境は以下の通り。
イコライザー設定:前述のカスタマイズしたイコライザー設定を使用
音源:YouTube Music から 結束バンドのアルバム「結束バンド」の収録曲をいくつか使用
比較コーデック:AAC(iPhone 14 にマルチポイント接続して、同じ曲を切り替えて試聴)
さすがのaptX Adaptive
音源として使用したYouTube Musicは高音質設定においてAAC 256kbpsなので、ハイレゾ音源ではない。
だが、聞いた瞬間に分かるのは高音域と低音域の音の広がりが違う事に気が付いた。
同時にiPhone 14からの音を聞くとその差がはっきりわかるくらいだ。
イコライザー設定については、場合によっては高音域を少し削っても良いくらいな感じ。
aptX Adaptiveは現在のAndroidスマホで対応している機種も多くある。その為、Androidユーザーさんにとっては本機を購入しaptX Adaptiveで接続できる環境を十分に活用し、高音質で音楽や動画、映画をAndroidスマホで楽しんでいただきたい!
他社製の同価格において、LDACを搭載している機種があるが、この場合、接続する機器がDAPなど高価格帯の機材に限られる。
そうなると手軽さがなくなるので、コーデックにaptX Adaptiveを選択している本機の方が、沢山のユーザーに高音質な音楽を楽しめる環境を提供できていると筆者は思うのである。
ノイズキャンセリングの効き具合
スタンダートなノイズキャンセリング効果
ノイズキャンセリングの効き具合はとてもナチュラルなノイズキャンセリングと言える。
特に、耳が痛くなるという事は無く一般的なノイズキャンセリング性能を持ち合わせているように感じる。
また、イヤピースの密着性も相まって遮音性は優れている。
電車の中でのノイズキャンセリングだが、高音はしっかりと消しているので電車特有の金属音や走行音は気にならない。
ただ、他人の会話や社内案内のアナウンスは多少聞こえる。
室内の場合、エアコンのファンの音は完全に消してくれるようだ。実際に本機を装着しながらブログ執筆をしている時にエアコンも同時に動かしているのだが、全く動作音は気にならなかった。
ノーマルモードでちょいノイキャン効果
実はノーマルモードでも多少ノイズキャンセリングが効いているそうだ。EarFunの製品ページ に行くと以下の写真の説明がある。確かにノーマルモードにするとノイキャンが完全にOFFになっている状態ではない事は分かった。
ゆるくノイズキャンセリング効果を得たいならばノーマルモードもオススメしたい。
風切り音防止機能が追加!
FWバージョン:0.5.1にノイズキャンセリング機能に新たに加わった機能として風のノイズキャンセリングが加わった。
これは、ノイズキャンセリング機能はマイクで拾ったノイズに対して逆相の音を出す事でノイズを除去するのだが、そのマイクが風の影響で風切り音を発生させてしまい、これが耳障りになるという致命的な現象が発生する。その風切り音を低減させるのが今回新たに追加した機能なのだ。
実際に使うと、確かに風切り音は低減され通常のANCの場合に比べると格段に低減する。しかしながら、説明にもあるようにANCの効果も低減してしまう。
この機能については、主目的がノイズ除去なのか風切り音低減なのかで使い分けをする形になりそうだ。
とはいえ、FWアップデートで風切り音対策を入れてきたEarFunさんはよく頑張ったと思う。
マルチポイント接続
Earfun Air Pro 3はマルチポイント接続に対応。
これによって、PCとスマホの同時接続やスマホとスマホまたはポータブルオーディオ機器などとの同時接続も出来るので切り替える手間が省けるのは嬉しい。
とは言え、やはりマルチポイント接続をしていると消費電力も大きくなるので、そこはご注意が必要だ!
アプリ
本機はEaFun Audioというスマホアプリに対応している。
EaFun Audioで調整できる項目は以下の通り。
- モード切替
- ゲームモード On/Off
- イコライザー
- キーのカスタマイズ
イコライザーは本機では設定必須なので、これがあるのは非常に助かる。
また、キーのカスタマイズが出来る点もユーザーとしては使い慣れた操作を設定できるので嬉しい機能だ。
イコライザー設定
イコライザーにはプリセットとして
- 低音ブースト
- 高音ブースト
- 低音を弱める
- 高音を弱める
の、4つのセットが用意してある。
加えて、6つの周波数の出力特性をカスタムした設定を保存する事ができるので、プリセットで合わない場合は色々と試して、お好みの設定を作って欲しい。
キーのカスタマイズ
キーの入力については、クリック、ダブルクリック、トリプルタップ、長押しの4パターンに対してアクションを設定する事が可能だ。
左側のキー設定
まずは左側のボタンの設定だ。設定できるアクションは、
- 音量を上げる
- 音量を下げる
- 前の曲
- 次の曲
- 再生/一時停止
- 音声アシスタント
- ノイズキャンセリングモードの切り替え
- 無効
以上の8種類。
右側のキー設定
右側のボタンに割り当てられるアクションも左側と同じものが設定可能。
デフォルトの場合、再生/一時停止が左右共にダブルクリックに設定されているので、全く同じ設定を左右にする事も可能なのだ。
まとめ
EarFunテクノロジー株式会社様より、EarFun Air Pro 3をご提供していただきレビューをさせて頂きました。
本機をまとめると、
- aptX AdaptiveはAACよりも絶対的にいい音がする
- イコライザー調整は必須
- 1万円以下コスパ最強TWS
総評
総評コメント
デザインについては、全体的にチープな感じはせず、スティック部のシルバーの加飾の質感も良く良いデザインだと思う。
ただ、若干スティック部のサイズが大きめかなとも感じた。
音質については、全体的に低音が強調されすぎる感がある。その為、イコライザーでの調整が必須なのが惜しいとろ。この音質が流行りなのかは不明だが、もう少し音作りを頑張ってもらいたい。
とはいえ、イコライザー調整をする事で音質改善は可能だし、なんといっても aptX Adaptiveの高音質コーデックのおかげでハイレゾ相当の音楽を楽しめるのはGoodポイントだ。特に、Androidユーザーさんにオススメ出来るTWSだと思う。
機能面では、ノイズキャンセリングも必要十分に効くし、aptX Adaptiveに対応しキーのカスタマイズも出来る。さらにはマルチポイント接続も出来るなど、Qualcomm社のQCC3071の機能をフルで使っているものの、トークスルー機能であったり、自動再生/停止機能がなかったりするなど、微妙に欲しい機能がなかったりするなど、惜しい感じがするのは否めない。価格を考えると十分な機能を持ち合わせているのだが、今後の商品開発に検討していただきたく、あえて満点にはしなかった。
コスパは、まさに「最強」と言えるだろう。QCC3071のチップ性能の恩恵もあると思うが1万円を切るTWSでノイズキャンセリング・ハイレゾ相当を再生可能・マルチポイント接続に対応するのはユーザーにとってはとてもありがたい事だ。今後もEarFunさんには気軽に使えてハイコストパフォーマンスのTWSをリリースしていただきたい!
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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