こんにちは、きつね(@gijutsuji) です。
今回は、発売前に紹介記事を投稿したBose QuietComfort 45(以下QC45)の別バージョンとなる QuietComfort SE(以下QCSE)をレビューします。
このQC SEですが、製品の正式名称は QuietComfort Special Edition ではあるものの、本体はQC45である。そこからケースがハードケースからソフトケースになっており、AmazonだとQC45に比べて安く販売している事もある。
Boseのホームページでそれぞれの販売開始時期を確認したところ、QCSEはQC45から1年後の2022年から販売開始しているようだ。Boseホームページ上ではそれぞれの違いの説明がないところから、恐らくハードウェアの仕様は大きく変更が無いと思われる。出来る事ならQC45とQCSEをそれぞれ聞き比べすると、違いがあるのが確認できると思うが現状それが出来ないので、今回はQCSEとQC45は同じであると仮定してレビューをする。
この記事を投稿する時にはすでに新しい QuietComfort Headphones が販売になっているが、そのおかげでQCSEやQC45も併売されていることから、2023年11月現在でのBose QuietComfort最安モデルであるQCSE(QC45)をレビューし、ご購入の参考にしていただければと思います。
それでは、始めます!
- ノイズキャンセリング機能は文句なし
- 音質も文句なし
- 新モデルが出たおかげて一躍ハイコスパ機に変身!
- 特になし
製品特長
QCSEはQC45とハードウェアは同じ仕様の様なので、ここではQC45の特長をご紹介する。
QCSEの最大の特長は最高峰のノイズキャンセリング機能だ。これはBose QuietComfortが世界にノイズキャンセリングの基準を作ったともいえる革新的な機能だ。こそから、QuietComfort 2 が2003年に発売をした時に初めて筆者はBoseのノイズキャンセリング機能を体験したのだが、その時の衝撃は凄かった。特に飛行機の中の快適性は格別だったのを記憶している。
次に大きな特長はQCSE(QC45)から搭載されたハイ・フィデリティオーディオだろう。
ハイ・フィデリティ(Hi Fidelity)とはオーディオ用語で音源に対する忠実度を意味する。ちなみにHi-FiとはこのHi Fidelityの略語だそうだ。なので、特徴にもハイファイ・オーディオの記載があるのが分かる。イコライザー調整機能もあるので、あらゆる音源に対して好みのサウンドで音楽を楽しむ事ができるぞ。
最後にご紹介したい特長としては、軽量で快適な装着感。クッションには上質なしせてぃっくレザーを使用しイヤーパッドも従来よりも柔らかいものにし、クランプ圧を最小限に抑える事で長時間の使用でもつけていることを忘れてしまうほどの快適な装着感を実現している。
開封
外箱表側
外箱裏側
外箱にはしっかりとQUIETCOMFORT SE HEADPHONESとあるが、左下のバーコードにはQC45とある。
Bose製品の開封をする時はやはり心が躍る。テープを剥がしていざ開封すると、ソフトケースに入ったヘッドホンが現れる。
同梱物
同梱物は以下の通り、
- ヘッドホン本体
- ソフトケース
- 充電用USB-Cケーブル
- 有線ケーブル
- 取扱説明書など
本体チェック
ヘッドホン本体全体
ヘッドホン本体の印象は非常に質感の良さを感じる。アーム部やイヤーカップ部のプラスチック素材は勿論、ヘッドバンドのレザーもシンセティックレザーをしようしているので、高級感を感じさせる。
イヤーパッド
イヤーパッドは表皮にシンセティックレザーを採用。また内部のスポンジも非常にソフト。長時間使用しても疲れにくパッドになっている。
イヤーパッドは交換も可能でBOSEホームページから購入は可能だ。また、サードパーティーから様々な交換用イヤーパッドが販売されている。
また、交換方法についてはこちらを参照されたい。
右側イヤーカップ
本体の電源は、右側のイヤーカップにあるスライドスイッチを使って操作する。実はこれが結構使いやすい。ボタン式のように長押しなどの操作が無く、スライドスイッチなのでクイックに電源のON/OFFが出来るのが何ともBOSEらしい。
またこちら側にはボリュームコントロールと再生/停止のボタンがある。これも、ボタンが比較的大きめなので操作しやすい。
充電用のUSB-Cポートが右側にある。ボタンの脇にはLEDがあり充電状況を表示する事が出来る。
左側イヤーカップ
イヤーカップ左側には、ノイズキャンセリング機能の切り替えボタンがある。これを押す事で、NCと外音取込モードの切り替えを瞬時に出来る。
また、その下には有線ケーブルを接続するための、2.5mm のイヤホンジャックが備わっている。
ヘッドバンド
ヘッドバンドにはイヤーパッドと同じシンセティックレザーが使われている。また、ヘッドバンドのパッドもそこそこボリュームがあり頭部にあたってもほとんど痛くならない。
装着感
装着感
装着感については、側圧がきつくなくイヤーパッドも柔らかいので、掛ごごちは非常によい。
首掛け
QCSE(QC45)を首に掛けた状態はこのような感じ。イヤーカップの形状が楕円形である為、首に掛けた時でもアゴにあたる事は無く、さほど邪魔にはならない。
Bose Music
デバイス選択
Bose Musicアプリを起動後の画面がこちら。
起動すると、対応しているデバイスが表示される。
QCSEの場合、Bose MusicからはQC45として認識されている。
メイン画面
メイン画面には、音量調整用のスライダー、ノイズキャンセリング機能のモード切替、入力ソース切替、イコライザー、使い方のヒントのボタンがある。画面中央には電池残量の表示があり、歯車マークは詳細設定になる。
ノイズキャンセリング機能の切り替え
ノイズキャンセリング機能の切り替えは、ヘッドホン本体でも切り替えは可能だが、アプリでもモードを選択する事で切り替えをする事が出来る。
モード設定画面にある歯車マークを押すとこの画面が表示される。
ココでは最後に設定したモードの保存に対する設定をする事が出来る。
イコライザー
イコライザーの設定画面はこちら。プリセットとして4つの設定がある。また、低音、中音、高音の3バンドでの調整になり、パラメータ設定は各バンドの丸いマークをスライドさせる事で調整が可能だ。
ここに設定されてるパラメータ設定は筆者が作ったパラメータである。デフォルトだと若干低音が寂しいのでそこを底上げし、高音の抜けがよくなかったので、ここも気持ち上げることで対応させた感じだ。
入力ソースの切り替え
メイン画面のソースを選ぶとこの画面が表示される。
QCSE(QC45)はマルチポイント接続が可能だ。
詳細設定
メイン画面の歯車マークを選択するとこの画面が表示される。各種設定を細かく設定する画面となっている。
詳細設定についてどのような設定があるのか、上から順にご紹介しよう。一部の設定については上でご紹介ずみなので、その部分は割愛する。
製品名の項目では、自分のQCSE(QC45)に名前を付ける事が出来る。付けられる名前はプリセットもあれば、カスタムでオリジナルの名前を付ける事が出来る。
製品アップデートでは、ファームウェアアップデートをする事が出来る。
製品のヒントでは使い方の説明を画像を使いながら説明してくれる。
セルフボイスでは、外音取込時の自分の声の取り込み音量を選択できる。
電源の項目では、自動オフの時間の設定をする事が出来る。これを設定しておけば、電源をオフにし忘れてバッテリーが無くなるなんてことを避ける事が出来る。
音声ガイドの項目では、ガイドのON/OFF並びに言語を設定する事が出来る。
言語設定では、英語、スペイン語、フランス語、日本語など8か国語に対応している。
最後に技術情報の項目では、FWバージョンやシリアルナンバー等の製品に対する技術情報が表示される。
筆者のQCSEはオリジナル名はQC45となっているのが分かる。
また製造日まであるので自分の製品が何時作られたものかも確認できるのが面白い。
音質チェック
それでは肝心な音質チェックをしていく。
使用する音源はYouTube Musicから SACRA MUSIC の SACRA BEATS ANIME REMIXS の楽曲を使用して音質チェックをしていく。
SACRA MUSICは主にアニメの主題歌を独自にReMixした楽曲を提供している。その為、音楽のジャンルとしてはEDAのような打ち込み系のサウンドになる。低音が得意なBOSE製品との相性もばっちりな楽曲だ。
試聴の仕方はBluetoothを使った無線接続とUSB-DACを使用した有線接続の2つのパターン。基本的な環境の違いを最小限にする為、試聴環境は自作PCを使い、ヘッドホンの設定はイコライザーはデフォルト、ノイズキャンセリング機能はONで試聴した。ここでの違いは、USB-DACを使っているか、Bluetoothを使用しているかの違いにとどめた。
気になる音質チェックはこちら!
無線接続
無線接続での試聴環境は以下の通り。
自作PCとiPhone 14 にBluetoothで接続する。自作PCに繋ぎコーデックはSBCコーデックを使用して試聴した。
試聴に使う音源はYouTube Musicから
- Windows11 自作PC ( SBCコーデック)
- イコライザーはデフォルト
- ノイズキャンセリング機能はON
- YouTube Music
試聴結果
無線接続で試聴して感じた第一印象は、思ったほど低音は効いていないという事。これは先入観にはなるが、Bose製品は筐体に似合わない低音特性を期待するところだが、QCSE(QC45)は意外と低音が抑えめである。それゆえ、音質はフラットで聴きやすい。
QCSE(QC45)の特長でもある、ハイ・フィディリティオーディオについては、SBCでも細かいニュアンスを感じられるのはさすがBoseといったところだろう。
また、面白い事に音量の強弱で音の明瞭感が違う。音量を絞ったとき低音と高音が比較的前に出る感じだが、音量を上げるにつれ全体の音質特性がフラットになるように感じる。その為、好みの音量次第ではイコライザーでの音質調整も必要な場面が出る可能性もある。
有線接続
有線接続での試聴環境は以下の通り。
次作PCにFiiOのUSB-DAC(K3ES)を繋ぎ、そこへヘッドホンの有線ケーブルを接続させる。
試聴に使う音源はYouTube Musicから
- Windows11 自作PC( SBCコーデック)
- イコライザーはデフォルト
- ノイズキャンセリング機能はON
- FiiO K3ES(USB-DAC)
- YouTube Music
試聴結果
QCSE(QC45)の有線接続の音質はこれはまさにBoseサウンドといった感じ。しっかりとした低音から高音も埋もれることなくシャキッとした音を鳴らしてくれる。自宅などで使用する時は、有線接続で音楽や動画を楽しむとより一層テンションが上がるだろう。
QCSE(QC45)は有線接続でもノイズキャンセリング機能を入れる事ができるので、とくに飛行機での移動の際に有線接続で機内エンターテイメントを楽しむときにはとても役に立つ。
ノイズキャンセリング機能
QCSE(QC45)のノイズキャンセリング機能については文句の言いようがない。
ノイズキャンセリングのかかり具合は、高音から低音までしっかりと低減させている。その為、電車のなかや飛行機の中にいても快適に過ごす事が出来る。
また、外音取込についても左側のイヤーカップにあるボタンを押す事で瞬時にノイズキャンセリングモードから外音取込モード(アウェアモード)に切り替える事ができるので、この点も使い勝手が良い点はさすがBoseといったところだ。
ただ、気になる点も実はあって、それはイヤーカップと頭との間に隙間が出来るとその途端にノイズキャンセリングが破綻しノイズが入るようになる。特に、頭を左右に動かした際に出来るヘッドホンと頭の隙間がその原因だろう。それに気づいたのは、飛行機で使用中に頭が動くたびにゴーっとノイズが入るのだ。これは、ヘッドホンと私自身の頭の形状の問題だけなのかもしれないが、人によってはこのような現象が発生する事も購入の際には是非チェックをしてもらいたい。
オプションのハードケース
QCSEではQC45に付属するハードケースがオプションで単品販売している。
QCSEはQC45なので当然ながらジャストフィット。付属品もフタの裏側にポケットがあるので、そこにしまう事が出来る。
ハードケースとソフトケースを並べてみるとこの様な感じ。縦横のサイズはほぼ同じ。ケースにプロテクターの有無だけの差になる。
手軽に持ち運びたい時はソフトケースを使い、荷物が多いカバンにしまう場合や長期保管する際にはハードケースにいれておくと良いかもしれない。
まとめ
Bose QuietComfort SE(QC45)をレビューしました。
実際に使用してみての感想は、
- ノイズキャンセリング機能は文句なし
- 音質も文句なし
- 新モデルが出たおかげて一躍ハイコスパ機に変身!
機能、音質共に高い次元に位置していて、まさにノイズキャンセリングヘッドホンの完成形です!
総評
総評コメント
デザインについては、Boseらしくシンプルなデザインなのだが細部の質感はとても良い。また、イヤーパッドも柔らかくヘッドバンドの側圧もさほど強くないので長時間使用でも苦にならないデザインは最高だ。スイッチ類はタッチスイッチではないが、電源用のスライドスイッチはボタン操作に比べてとても使いやすい。この辺りがさすがBoseといったところ。これだけでも買いなヘッドホンだ。
性能については、ノイズキャンセリング機能については文句なしの最高性能を誇る。なので、ノイズキャンセリングヘッドホンを探すのであれば、QCSE(QC45)を基準にして、そこから他のヘッドホンと比べると良いのではないだろうか。また、Bose Musicアプリの接続性も非常に良くストレスフリーで使えるところがさすがだ。
音質については、有線接続での音質は申し分ないが、無線接続の場合はBoseらしい低音があるかというとそれほどでもない。その為、Boseらしい低音を期待すると少々がっかり感はあると思う。実際に筆者もそうだったが、イコライザー調整が出来るので不満点も改善できる。とはいえ、無線での対応コーデックはSBCとAACだけにも関わらず高音質な音を出力してくれるのは何度も言うが”さすが”といったところ。
価格については、筆者の場合たまたまAmazonのセールでQCSEが安かったが時期によってはQC45が安い場合もある。それでも価格は3万円台。しかしながら、後継機種のBose QuietComfort headphonesがリリースされたことで、より、この性能でこの値段が案外コスパが上がった感があるので、Boseのノイズキャンセリングヘッドホンが欲しいという事であれば、QCSE(QC45)を選択するのも大いにあり。むしろオススメだ。
製品発表から購入まで時間が経ってしまい、しまいにはレビュー記事を投稿する前に新製品が出てしまうという最悪のタイミング。しかしながら、まだまだQCSE(QC45)が併売されている今となっては新製品との性能差を考えた場合にコスパアップという考えてもみなかった現象が出現したのだ。
もうしばらくは併売されると思うので、QuietComfortを買いたいという方がいらっしゃったらQCSE(QC45)はオススメ出来る逸品である。
QCSEの後継機種はこちら
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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