こんにちは、きつね(@gijutsujin)です。
今回は、SOUNDPEATS Opera05のレビューです。
SOUNDPEATSさんでは2023年5月23日までMakuakeにおいて「Opera」のクラウドファンディングを実施しています。
本記事を投稿時(2023年5月初旬)にはすでに目標金額に到達しており、目標金額の60倍の金額を集めた大人気商品だ。
このOperaシリーズはSOUNDPEATSさんのフラッグシップモデルとなるTWS。
SOUNDPEATSさんはイヤホン専門ブランドとして約13年、上質な音とコスパの良さを追い続けてきたとの事で、このOperaシリーズはSOUNDPEATSさんの渾身の一機種となっている。
そんなOpera05をデザインや機能、音質に至るまで実際に使用しチェックをしたので、ご購入の参考にして頂きたい。
それでは、始めます!
- BA型ドライバーと12mmダイナミックドライバーのハイブリッド駆動による高音質再生
- LDAC対応によるハイレゾ再生が可能
- イヤホン本体9時間、受電ケース併用で33時間のロング再生
- 音質重視ハイコスパTWS
- マルチポイント接続非対応
- ANCモードでの風切り音が気になる
- 充電ケースが非接触充電できない
製品特長
ハイレゾ LDACコーデックに対応!
日本オーディオ協会によるハイレゾ認証取得済みです。圧縮音源では伝えきれなかったレコーディング現場の空気感やライブの臨場感を、より感動的に体感できます。
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
ハイレゾ対応のイヤホンとは40000Hz以上の帯域まで再生できることが第一条件。人の耳では聞こえない音まで再現する必要があるのだ。
また、96kHz/24bit以上の音源を再生に対応する必要がある。これはCD音源の3倍の情報量に相当することから、ハイレゾ音源は音の表現が豊かになる傾向にある。
ソニーが開発した高音質コーデックの代表格「LDAC」に対応。従来の約3倍のデータをイヤホンへ送信できるため、解像度と表現力に富んだ高音質サウンドがいつでも味わえます。
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
TWSの場合、ハイレゾコーデックがaptX HD/Adaptive か LDACもしくはLHDCに分かれる。
一般的に再生機としてよく使われるスマホ(特にAndroid機)ではSoCの関係で一部でLDAC対応の機種があるもののaptX系が多い。その為TWSに置いても再生機側の対応状況からaptX HDやaptX Adaptiveに対応する事を選ぶ機種が多い中、本機は音質重視という事でLDACを採用している。
という事は、ターゲットとなる再生機としてDAPなどの高級機材に向けた仕様とも言える。
革新的!3基のドライバー搭載
SOUNDPEATS Opera 05は、“イヤホンの心臓”とも呼ばれるドライバーを3基も搭載。ハイクラスのイヤホンに使われることが多いバランスド・アーマチュア(BA型)ドライバー×2基、大迫力サウンドが特長の12mmダイナミックドライバー×1基が音の新境地へいざないます。
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
ドライバーの特長をまとめるとこちら↓
耳に一番近いパーツでもあるノズルにもこだわり、高級イヤホンでの搭載が多い「メタル(金属製)ノズル」を採用。3基のドライバーと一体化させることで、不要な音の振動や澱みを抑えたクリアな音を実現しました。
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
本機のノズルの形状は楕円形となっており、これにより装着感もアップしている。
ユニークなデザイン
光沢感のある鏡面仕上げと艶消しのマット仕上げを組み合わせることによって、ジュエリーのような魅力を解き放つ、目や指先でも楽しめるイヤホンに仕上げました。
黒曜石を加工したようなブラックの本体カラーに、イエローゴールドのアクセント。ジュエリーが醸し出す上品さを引き出すため、傷がつきにくい亜鉛合金を含む5つの素材を使用し、PVDコーティングと真空メッキなどの11の塗装を施しました。
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
Opera05はブラックとゴールドの組み合わせ。
非常にシックにまとまっていて安っぽさは全くない。
最大33時間再生
イヤホン本体だけで最大9時間、充電ケースを使用すれば最大33時間もの再生時間を確保。毎日2時間使用しても、半ヶ月以上も持つロングバッテリーです。
バッテリーを気にすることなく使えるから、普段の通勤・通学はもちろん、オンライン会議が多いビジネスパーソンや、趣味の音楽にとことん没頭したい方など、集中して長く使いたいシーンでも充電切れの心配なし!
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
今回のレビューで感じたのは、イヤホン本体のバッテリーが良く持つなという印象。
ケース込みで33時間持てば正直十分なくらいのバッテリーライフだ。
開発ストーリー
SOUNDPEATSのメンバーは、それぞれが音楽好きのイヤホン愛好家です。これまでも「こんなイヤホンがあったらいいな」を形にしてきました。今作の「Opera」は、イヤホン専門ブランドとしての13年間を代表するような、今までにないフラッグシップモデルを作りたい、そしてそれは今までかすんで聞こえなかった音がクリアに聞こえる瞬間の感動を皆さまにお伝えできるようなイヤホンにしたい、という強い想いから生まれました。
ワイヤレスイヤホンでは非常に珍しい2基のバランスド・アーマチュアドライバーを採用し、12㎜のダイナミックドライバーと組み合わせた計3基のドライバーを使うことで、豊かなサウンド表現が可能になると考えましたが、小さな筐体の中に3基のドライバーを収める必要があるため、設計難易度やサウンドチューニングなどの難易度は格段に上がりました。技術的な研究に多くの時間と労力を費やしましたが、最終的にブランドのフラッグシップモデルの名に恥じない自信作に仕上げることが出来たと思います。
Makuake SOUNDPEATS Operaプロジェクトページ https://www.makuake.com/project/soundpeats_opera/
TWS型でドライバーがハイブリッド駆動する製品はあまり多くない。本機と近い価格帯だとAnker Soundcore Liberty 3 Proだったり、少し価格帯が上の方だとFiiO FW5 あたりがハイブリッド駆動に対応しているようだ。
通常はダイナミックドライバー1つで完結させている所に、Opera05では2つのバランスドアーマーチュアドライバーを入れ込んでいる。そこからしても、本機の設計に置いてSOUNDPEATSさんの音質への思いの入れようが伝わるのではないだろうか。
製品仕様
主な仕様
タイプ | 無線 |
形式 | カナル |
ドライバー方式 | バランスド・アーマーチュアドライバーx2 12mm ダイナミックドライバー |
再生周波数 | 20Hz ~ 40,000Hz |
対応コーデック | LDAC、AAC、SBC |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.3 |
最大再生時間(本体) | 9時間 |
最大再生時間(ケース込み) | 33時間 |
重量(イヤホン片側) | 7.3g |
重量(充電ケース+イヤホン両方) | 58.8g |
充電コネクタ | USB-C |
EMC通話のノイズキャンセリング機能 | 〇 |
ANCノイズキャンセリング機能 | 〇 |
専用アプリ | 対応 |
防水性能 | IPX4 |
Opera05とOprera03の違い
Opera 05 | Opera 03 | |
---|---|---|
ドライバー方式 | 12mmダイナミックドライバー | BA型ドライバー x2BA型ドライバー x1 12mmダイナミックドライバー |
カラー | ブラック | ガンメタルグレー |
SOUNDPEATSさんではOprera05とOpera03の2モデルを開発。Oprera03の方はBA型ドライバーが1つになっている所とカラーがガンメタグレーに変更になってます。
BA型ドライバーの数の違いがどれほど音質に影響を与えているか気になりますね。
開封
外箱
非常にキラキラした外箱にHi-ResとLDACのロゴが誇らしい。
箱のサイズはコンパクトにまとまっていて、箱自体もしっかりしている。
開封
開封するとこの様な感じで商品や付属品が収まっている。
写真だと本体ケースが裸の状態だが、本来は保護フィルムくるまれた状態で入っているのでご安心を。
取説類の書類がフタの内側にすぽっり収まっているので、最初は気づかずにあちこち探した。。。
同梱物
同梱物はこちら、
- 本体(イヤホン、充電ケース)
- 充電用USB-C-USB-Aケーブル
- 交換用イヤーチップ(S,M,L)
- 取説類
外観チェック
充電ケース
充電ケースにはUSB-Cの充電用のコネクタが備わっているものの、ワイヤレス充電には対応していない。
また、ケース自体は縦に置いて自立する事は出来なさそう。
ケースのフタを開けるとペアリングがスタート。
ケースに搭載されているLEDランプでケースのバッテリー残量が分かる仕組み。
実際にケースを開けた時はこのような感じでイヤホンを見る事が出来る。
本体自体に大きさがあるので つまみやすい。
イヤホン本体
Opera05のイヤホン本体は大きいです。
ですがこの中に2つのバランスドアーマーチュアドライバーと12mmのダイナミックドライバーが入っているんです!
耳に入る部分はイヤーチップとその後ろの一段膨らんだところまで。
それより上は耳からはみ出る事になるのですが、これがさほど違和感は無くてむしろ装着時につまむ部分があるので装着しやすい。
ここが筆者が一番好きなところ。
この楕円形状のチューブって本当に耳にフィットしやすい。筆者はJBL LIVE FREE2を愛用しているのだが、こちらも楕円形状をしていて装着感がとても良い。
Opera05も同様に、非常にフィット感が良いのはこの効果もあると思われる。
イヤホンケースカバー
今回、レビュー用にOpera05本体以外にイヤホンケースカバーもご提供していただいた。
実際に見てみるとケース自体はハードケースの様に硬さがあり、しっかりとOpera05本体を守ってくれるタイプ。
専用設計なので収まりも良く、遊びが無いのがイイ。また、ファスナーにストラップがついていて指を掛けられる仕様になっている。
Makuakeプロジェクトページではこのケースを¥960で購入する事ができる。ただし、本体購入なしでの購入(ケース単体購入)はご遠慮いただきたいとの事で、是非本体も同時に購入して欲しい。
タッチコントロール
動作 | 操作方法 |
---|---|
電源オン | 自動操作:イヤホンの充電ケースから取り出す 手動操作:イヤホンの表面(タッチスイッチ)を1.5秒長押し |
電源オフ | 自動操作:イヤホンの充電ケースに戻す 手動操作:イヤホンの表面(タッチスイッチ)を10秒長押し |
再生/一時停止 | イヤホンの表面(タッチスイッチ)をダブルタップ |
音量Up | 右側のイヤホンの表面(タッチスイッチ)をシングルタップ |
音量Down | 左側のイヤホンの表面(タッチスイッチ)をシングルタップ |
次の曲 | 右側のイヤホンの表面(タッチスイッチ)を1.5秒長押し |
ANC/通常モード/外音取込モード切替 | 左側のイヤホンの表面(タッチスイッチ)を1.5秒長押し |
電話を受ける/切る | イヤホンの表面(左右どちらかのタッチスイッチ)をダブルタップ |
着信拒否 | 着信中、イヤホンの表面(左右どちらかのタッチスイッチ)を1.5秒長押し |
端末の音声認識アシスタント機能(Siri/Google)を起動 | 着信中、イヤホンの表面(左右どちらかのタッチスイッチ)をトリプルタップ |
タッチ操作は非常に感度が良く操作はしやすい。
特に音量のアップダウンはスムーズに行う事ができるのでストレスが少ない。ただ、それ以外の操作が筆者にとっては覚えるのが大変で使いこなせていない。
その点で言うと、タッチ操作のカスタマイズが出来ると操作性の向上につながると思うのだが、カスタマイズする事が出来ないのが少し残念だ。ファームウェアアップデートで是非対応してもらいたい機能だと思う。
装着感
第一印象は収まりがイイ
Opera05の装着感の第一印象は「収まりがイイ」と感じた事。
サウンドチューブの楕円形状である事とステムが無いのが筆者の好みであるのがそう感じた理由だろう。
実際に装着するとこの様な感じで本体が大きいので外に飛び出る感じになる。
とは言え、バランスは良く特に外れそうになるという事は無かった。ただ、多少重量がるので軽量のTWSを使用している場合は、若干重さゆえに耳への違和感はある可能性はある。
本体が大きいから装着しやすい
Opera05を使用していて一番強く感じるのは、「装着がしやすい」という点だ。
理由は簡単、「本体が大きい為、耳の外側まで飛び出るから」だ。筆者は今までTWSはJBL LIVE FREE2を使用している。
この機種は本体が耳の中に納まる形状であるため、本体が耳へ入れると本体をつまみにくく、外側のタッチボタンを誤操作してしま事があるので、装着には若干のコツがいる。
その点、Opera05はしっかりつまみながら装着出来る為、「装着しやすく・つまみ損ねによる落下もする事が無い」ので安心なのだ。
SOUNDPEATS アプリ
ホーム画面
アプリを立ち上げ、Opera05を認識するとこの画面になる。
ここでは、左右のイヤホンのバッテリー残量が表示され、下部にはメニューボタンがある。
バッテリー残量表示にはケースのバッテリー残量が表示されていない。アプリのアップデートなどで後日対応はしてもらいたい。
カスタマイズ画面
下部の左側にあるアイコンを選択するとカスタマイズの画面に切り替わる。
ここでは、ボリュームコントロールやアダプティブイコライザー、イコライザー、ノイズキャンセリング、タッチキー設定、を調整する事が出来る。
アダプティブイコライザー
アダプティブイコライザーについてSOUNDPEATSさんに直接どのような機能なのか確認したところ、以下の様な回答を得た。
アダプティブイコライザーは、ユーザー自身が聴いた音源の強弱をもとに、音のプラスとマイナスを補正するアルゴリズムです。 低・中・高と周波数ポイントを分け、それぞれに強から弱までの複数の音源を配置(ユーザーの可聴域をカバー)し、各周波数ポイントで聞いた音源の録音をもとに、すべての周波数ポイントをテストした後、ユーザー自身の聴覚音響データを取得し、最後にアルゴリズムを通して、ユーザー個人のEQカーブを取得します。
SOUNDPEATS様より回答
画像のイコライザーの設定については筆者がテストした結果になる。
このテストは聴力検査の様に、各周波数ごとに音量を上げていき、聞えた所でボタンを押す事で自分の耳の状態を把握するようだ。
筆者の場合は、全体的にボリュームが抑えめにする事で最適な状態なようである。
感想を述べると、もう少し音量が欲しいかなというところ。
ここは、各個人の好みになると思うので、一度試してもらう事をオススメする。
イコライザー
イコライザーにはプリセットで9種類のイコライザー設定が用意している。
個人的にはロックの設定が好みだった。
また、イコライザーの調整としてカスタマイズして設定を作ることが出来る。
ここでは、31Hzから16kHzまでの10種類の周波数での調整を行う事が可能だ。
すべての商品
そして、下部のアイコンの右側を選択すると、SOUNDPEATSさんの商品一覧となっている。
ファームウェアアップデート
当然ながらファームウェアアップデートもこのアプリから行う。
本機を使用開始するときからすでに最新版のファームウェアがはいっていおり、バージョンアップの必要は無かった。
ここで、地味にありがたいのはアップデート内容の記載がある事。
これがあるだけで何が変更になったのかが分かるので、問題に気付いた場合にそれが修正されたのかを確認する事ができる。
音質チェック
SOUNDPEATS Opera05の音質をチェックしたいと思う。
音源
今回のレビューで音源として使用したのは、Amazon Musicにある「Best Of ずっと真夜中でいいのに。」に収録されている楽曲をいくつか聞いて確認した。
このセットリストでは、いくつかの楽曲でUlutora HDで再生可能なため、LDACでの音質チェックに使用した。
再生機材
再生機としてはDocomo SO-01M Xperia5を採用。Android 11でLDACで接続が可能なAndroidスマートフォン。
このセットリストでは、いくつかの楽曲でUltra HDで再生可能なため、LDACでの音質チェックに使用した。
Ultra HDの場合、24bit / 48kHzでの再生が可能になる。
当然、デバイスつまりAmazon Musicを再生させるための再生機器自体もハイレゾ対応する必要がある。
そこはさすがの Sony SO-01M。もう4年以上前の機種だがしっかり対応している。
また出力の項目でもBlutoothデバイスの対応状況が表示されているが、Opera05もきちんとハイレゾ対応していることが分かる。
音質チェック
初めて聞いた時の印象は、素直に「イイ感じかも!」。
そう感じた理由として、極端な音質の設定がされていなかったこと。過去TWS幾つか試した際に、極端に低音が強かったり、高音が刺さる感じがしたりする経験がある中で、本機はそうゆう事が無くバランスがイイなという感じがした。
その理由としては、BA型ドライバーとダイナミックドライバーのハイブリッド構造由来ともいえるだろう。
さて、実際に楽曲を聞いた時の感想を述べる。
「ずっと真夜中でいいのに。」のボーカルACAねさんはとてもハイトーンボイスが特徴。楽曲もバンドサウンドあり、デジタルサウンドありと幅広いサウンドだ。
そんな「ずっと真夜中でいいのに。」の楽曲をOpera05で聴くとバチーンとFitしたのには驚いた。
ハイレゾで聴いている事もあると思うが、音の広がりは勿論だが、高音と低音のバランスがとてもよい。ここは、EQを使用しなくても十分高音質再生が出来るのだが、筆者としてはもう少し低音が欲しいと思いEQプリセット設定にある「ロック」を設定して試聴したところ、少し物足りなかった低音が持ち上がり好みに感じになった。
高音域についてはハイブリッド駆動の特性なのか、低音に埋もれることなく再生されているので、人によっては高音が強いと感じる可能性もある。ここは好みのあるが、マニュアルEQ設定もあるので、好みの音質を作っていくのも楽しみの一つだろう。
ノイズキャンセリング機能
本機にはノイズキャンセリング機能が搭載されている。
実際の効き具合については、私が所有しているNCヘッドホン WH-1000XM3や TWS JBL LIVE FREE2に比べるとノイズキャンセリングの効き具合は弱いかなと感じた。
特に電車の中での金属音や話声などで高音域のノイズについてはどうしても取り切れずに聞こえてくる。とはいえ、通常モードに比べれば、ANCモードにする事によってノイズキャンセリングの効果はハッキリと動作していることは分かる。
風切り音が気になる事が。。。
本機の本体にANC用のマイク穴が当然あるのだが、その穴の位置が本体外側にあってしかも丸い穴がポツリと開いている。
これにより、どうしても風切り音をANC用のマイクが拾ってしまい、ANCのはずが逆にノイズを発生させている。
ANCの動作システム上、外の音をマイクで拾いその逆相の音を出す事で打ち消す働きをさせる。その関係でマイクの位置によっては風切り音をどうしても拾ってしまう事もある。
風切り音については、Sony WH-1000XM3でも話題にはなっていた症状ですね。Sonyはこれをソフトウェアで軽減する仕様になっています。
本機に至っては、その風切り音がどうしても発生してしまい、残念であるがその音が結構気になるのだ。
筆者は今までWH-1000XM3やJBL LIVE FREE2のノイズキャンセリングを使用しているのだが、それらについては風切り音は気にならないレベルで消してくれていたので、余計に気になったという点はある。
実際にJBL LIVE FREE2のマイク周辺をみると、マイクに風防の様なカバーがある事が分かる。これにより風切り音を低減させる事で対策をしているようだ。
Opera05においてもこの対策は是非盛り込んで欲しかったと感じた。もしHWでの対策が難しいのであればソフトウェアでの対応は是非検討していただきたいと思う。
コストパフォーマンス
音質重視であればハイコスパTWS?!
本機のMakuakeで公表されている一般販売予定価格は¥13,999である。
また2023年5月23日まではMakuakeで早く買えば買うほど割引率が高くなる仕組みで28%~35%OFFで購入する事が出来る。
詳しくはこちらのページで購入価格をご確認頂きたい。
そして本機の特長とてBA型ドライバーと12ダイナミックドライバーを併用するハイブリッド駆動による高音質化とLDAC対応によるハイレゾ再生可能な点であるものの、イヤホン本体側の仕様としてマルチポイント接続が非対応やANCが少し弱かったり。またケースの充電が非接触充電に非対応するなど、最近のTWSに置いて必須とされている機能が備わっていない。
この点については、価格を考えた場合に本機は高音質再生によりコストを掛ける事で、ユーザーに高音質再生による満足度を向上させている製品とも考えられる。
他製品との比較
LDAC再生機比較
そもそも、LDAC再生が出来るTWSはSONY WF-1000XM4やANKER Soundcore Liberty 4などが上げられる。
同じLDAC再生機としてみた場合、価格面だけで見れば一番安く購入が可能なのだ。ちなみにそれぞれの値段についてはSONY WF-1000XM4は約3万円、ANKER Soundcore Liberty 4は¥14,999となっており、本機はSoundcore Liberty 4よりも1000円安い。そこでSoundcore Liberty 4と仕様や価格の比較をしたいと思う
SOUNDPEATS Opera05 | ANKER Soundcore Liberty 4 | |
---|---|---|
ドライバー | BA型ドライバーx2 12mmダイナミックドライバー | A.C.A.A 3.0 ダイナミックドライバーx2 |
再生周波数 | 20-40,000kHz | 20-40,000kHz |
ハイレゾ再生 | ||
ノイズキャンセリング | ||
再生可能時間(イヤホン / 充電ケース) | 9時間 / 33時間 | 9時間 / 28時間 |
対応コーデック | SBC/AAC/LDAC | SBC/AAC/LDAC |
イコライザー機能 | ||
マルチポイント接続 | ||
外音取込機能 | ||
防水規格 | IPX4 | IPX4 |
Blutoothバージョン | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.3 |
その他機能 | アダプティブイコライザー ENCノイズキャンセリングによる快適通話 長時間つけていても疲れないデザイン | 3Dオーディオ対応 CloudComfortイヤーチップ採用 ヘルスモニタリング機能 |
価格 | ¥13,999 | ¥14,999 |
購入はこちら | 購入はこちら |
両機種はドライバーとマルチポイント接続対応以外の基本仕様はほぼ同じ。
それ故に、音質重視という事であればハイブリッドドライバーを持つ本機のコストパフォーマンスの高さが分かると思う。
音質比較
SOUNDPEATS Opera05 | JBL LIVE FREE 2 | |
---|---|---|
高音域 | 高音は分離感が良い 女性ボーカルの高音も良く表現できている | 突き抜ける感じはしないので、聴き疲れの無い感じ |
中音域 | 印象としてはかなり控えめ | しっかりめに出力されているので、音に太さを演出 |
低音域 | ドスドス来る感じではないが、程よい感じ | EQでJAZZを選択すると、迫力ある低音が再生される |
全体の印象 | ドンシャリ | 太めなサウンド |
購入はこちら | 購入はこちら |
筆者のメイン機であるJBL LIVE FREE 2と音質比較をした。
比較条件は以下のとおり
再生デバイス | Xperia 5(Android 11) |
仕様コーデック | Opera05:LDAC(24bit/48kHz) LIVE FREE 2:AAC (24bit/48kHz) |
LIVE FREE2は対応コーデックがSBC/AACなのだが、AACでも24bit/48kHzまで通せる事ができる。だが、スピーカーの再生帯域が20Hz~20kHzとなっていてハイレゾ再生はできない。この点を踏まえて比較してみた。
両者の音質ではドライバー仕様の違いによる音質の違いがはっきり出た感じだ。
Opera05はドンシャリな感じの音質。それでも高音域の分離感が良かったり、低音の出力が12mmダイナミックドライバーによる余裕のある音が印象的だった。その両者の音の印象のせいか中音域がかなり抑えられているのではと感じだ。とはいえ、シャキッとした音質はメタルやEDMなどの電子音楽にマッチするだろう。
一方、LIVE FREE2は正にJBLサウンドといった感じでFATで低音豊かなサウンドと言える。なぜFATな感じになるのかというと中音域の出力がしっかり出ているからだ。これによって音は太く温かい印象を与える。
その為、ロックやJAZZなどのバンド感がでる楽曲にはバッチリあう。
360 Reality Audioに対応?!
Opera05は公式には360 Reality Audioに対応とは謳ってはいないが、試しにAmazon Music Unlimitedにある楽曲で試したところ、なんと360 Reality Audioの再生が出来てしまった。
実際に試聴したところ、2DであるHD音源に比べて3Dライクな奥行のあるように再生されていた。
また、アプリ上ではOpera05はちゃんと360 Rality Audioとして認識されているようだ。
とは言え、360 Reality Audioを体感するためにはスマホと対応アプリ(Amazon Musicなど)があればOK。
なので、Opera05でも再生環境さえ整えば一応は360 Reality Audioを聞くことが出来るという事。
まとめ
SOUNDPEATSさんより、Opea05をご提供しただきレビューをさせて頂きました。
本機をまとめると、
- BA型ドライバーと12mmダイナミックドライバーのハイブリッド駆動による高音質再生
- LDAC対応によるハイレゾ再生が可能
- イヤホン本体9時間、受電ケース併用で33時間のロング再生
- 音質重視ハイコスパTWS
総評
総評コメント
デザインについては、イヤホン本体やケースにゴールドの装飾が目を引き付け価格以上の高級感を演出している。また、ノズル形状が楕円形な所も装着感をアップさせるデザインなので、これを採用したのはGood!ただ、本体のサイズが大きいのが少し残念な所。特に耳から出っ張る部分に何か入っているか不明だが、この部分をもう少し小さくできると軽量化と装着感アップがさらに期待できる
音質については、2つのドライバーの特性がはっきり出た仕様。特にBA型ドライバーが2つある事から、高音よりの音質特性になるようだ。その為、中音域が不足気味になるがイコライザーで少し低音域を足すとドンシャリ感が出るので、スッキリとした音質にもなる。本機のようにハイブリッド駆動するTWSは中々ないと思うので、興味がある方は是非購入して聞いてもらいたい。
機能については、LDAC対応やドライバーがハイブリッド駆動であったりノイズキャンセリング機能があるのだが、マルチポイント接続が無かったりケースが無接点充電できないなど、今の同価格帯TWSでは必須機能が無かったりするので、評価としてはプラスマイナスゼロといったところ。ノイズキャンセリング機能の風切り音対策は是非次の機種では検討してもらいたい。
コスパについて申し上げると、これは「音質重視であればコスパはいい」と言えると思う。特にLDAC対応と言ったりドライバーがハイブリッド駆動だったりコストが上がりやすい所をうまくまとめたところがその理由。正直この価格ですべてを満足する事は正直無理があって、必ずどこかを犠牲にする必要があるなかで本機については音質重視で開発をされたという。そこの開発の意図を考慮すればこのコスパは結構優秀なのかもしれない。
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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